人脈がものをいう
韓国での就職で必要なことを色々と書いてきましたが、自分のスペックもさることながら、やはり韓国では人脈も大事だなあと思います。出産前に働いていたところは、新卒で働いていたところの上司からのスカウトでしたし。実際、その方から「こういう日本人募集してる会社があるけど誰かいない?」と、紹介してくれ話も多々ありました。
韓国は、ウリ社会なので、仲良くなれば本当に身内のように太い人脈がつくれます。ただ、そうなるまでがすごく難しいし、「他人」への関心度は日本以下なので、打ちひしがれることが多いのですが。
ウリの輪に入れないと、本当に、親切でもないし、何も教えてくれないし、挨拶もしてくれない、なんてことはよくあります。個々にもよるんでしょうが、どこの会社でもそうでしたし、一緒に働いた日本以外の国の方とも、「韓国のウリ文化ってウリと他人との壁が高すぎる」と話していたので、日本人だからではなく、どの国の人もそう感じるんだなあと思います。
引継ぎのない文化
また、仕事をする上で、「引継ぎ」というのがないのも困ります。自分が辞めるときは、問題ないように引継ぐことまでが業務だと思うのですが、韓国では、自分がここで得た業務のことや、業務方法は、自分のスペックであって、誰にも渡さない。という概念があります。
私の前任者は、引継ぎが1日だけだったので、何が何やら分からない状態で1年たって辞めました。だからといって、周りが助けてくれもしない。その前任者から私も引き継ぎましたが、珍しくがんばって引継ぎをしてくれましたが、色々と情報が抜けていることがあり、(今も)大変です。でも、前任者がすべて悪いわけではないんですよね。前任者から新人にすべてを引き継ぐのではなく、在職の人でフォローできる人も一緒に共有しておかないといけないことなのに、それができていない。「我関せず」がすごすぎるんです。
また、辞めたポジションに、在職の人がやっていた「自分はやりたくない仕事」を押し付けることが多いです。新しく入ってきた人に、自分たちがやりたくない仕事を押し付けます。入ってきたばかりだから、抵抗できませんよね。(だから入れ替わりの激しいポジションはいつまでたっても長期勤務する人がいない)。
韓国では、最初が肝心です。
これは私がこなせる量ではない、なぜこういうやり方をするのか。とガンガン上司に詰め寄ります。ただ、絶対自分の考えはブレないようにします。頑固でいきます。訴えます。業務の欠点やフローの欠点は入りたての人にしか見えないんです。長く腰すえてる人は、無駄なやり方にも慣れてしまっているので、気づかない。そこをドンドンたたいていきます。そうすると、後々楽になるし、業務の流れや会社の雰囲気が徐々につかめてきたら、会社のやり方に自分のやり方をはめていく。要は、最初になめられないようにするのが大事。
韓国で働きたい、という人はとても多いのですが、いざ働いたときに、ものすごくストレスフルになるのは、本当に覚悟しなければならないですね。韓国語ができて、経歴もあって、資格があって、ビザにも問題がなく、採用されたとしても、結局は周りの韓国人とうまく業務をやっていけるかの問題にぶつかります。先を見据えて、色々な覚悟が必要だとは思います。
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